極私的富山サンダーバーズ(他あれこれ)偏愛日記

私設応援団メンバーによる富山サンダーバーズファンブログ。他個人的な趣味の世界あり。

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7/5 石川県立音楽堂 アンサンブル金沢 第352回定期公演

オーケストラ・アンサンブル金沢 第352回定期公演マイスターシリーズ

 大植英次(指揮)
 菅英三子(ソプラノ)
 山下牧子(アルト)
 永田峰雄(テノール)
 ジョン・ハオ(バス)
 オーケストラ・アンサンブル金沢合唱団
 大阪フィルハーモニー合唱団

 ■コープランド:リンカーンの肖像
 ■ベートーヴェン:交響曲 第9番 二短調 作品125「合唱付」

 今シーズンはマイスターシリーズは入ってなかったんだけど、・18:30からの三国ビジターに行くのにちょうどスケジュールが良かった・大植英次さんの指揮を聴いたことがなかった・サンダバさん前期優勝祝祭!的にベートーヴェンの第九がなんか気分的にハマッた、などなど諸条件が揃って、当日券で聴くことに。

 コープランド。当然?初めて聴いた。ナレーター(今回は指揮者自身が務めてた)がト書とリンカーンの言葉を音楽に合わせて朗読するというスタイル。ちょうど教会のミサで牧師が聖書を使って説教するスタイル(イエスが「語った」言葉と合いの手?)と同じ感じなのかなぁ、と思った瞬間なるほどアメリカ人にとってリンカーンはきっと「聖人」なんだろうな(あるいはそれに近い存在)と気付いた。
 音楽自体はそういう役割だから、極めて平易かつドラマティック。所々アメリカ民謡がちりばめられたコープランド節全開?の素敵な音楽。楽しかった。

 ベートーヴェン。1~3楽章は、少し歌わせ方が粘っこいかなとは思ったがまあオーソドックス。もちろん最近のスタイル?のよくコントロールされ分解再構築された感じではあったが、なにせ4楽章が強烈で…。思えばきっとこの曲の初演の時だって、4楽章が聴衆に対して演出満点の聴かせどころだったはず。きっとその感覚の再現を試みたであろう、ケレン味タップリの演奏だった。
 その4楽章。まずいつもなら(普通の?演奏機会なら)最初からいるか2楽章終了後には入場してるソリスト・合唱が舞台にいない。いないまま4楽章の演奏が始まってしまって「あれ、どうすんのこれ?」的にやや不安になる(この時点で指揮者の仕掛けに乗ってるわけだ)。1~3楽章の主題の再現部が終わり4楽章の主題が静かに流れ始めたところで、バス・テノール・アルト・ソプラノの順に一人ずつ静かに(かなり足音がしないよう気遣ってたが)入場。まるで舞台俳優が入場するよう。そしてオケ全体で高らかに主題を奏でるところで合唱が入場。まあこれは80人ほどに絞り込まれた精鋭合唱団編成だからできることで、例えばオーバードホール毎年末恒例の数百人規模のカラオケ第九演奏会では絶対にムリな演出だろうな(笑)
 主役は歌。あたりまえだが。一つの歌が終わるたびにホールトーンが完全に消えるまでしっかり間を取って、ソリストはもちろん、約80人の合唱団の一人ひとりまでしっかりと制御しつつ「歌わせる」。オケのほうはむしろ抑制的。かなり抑える指示が出てた。オケ奏者の、この曲演奏の通常の感覚からしたらかなり「弾いてない」感じだったのではなかろうか。よく全人類的なスケール感で鳴らされる(だから各種イヴェントで引っ張りだこの曲なんだが)楽章が、インナースペースに向けて絞り込まれた、とてもタイトで見通しのいい演奏。だからこそケレン味タップリの演出が嫌味なく響く。そして、合唱パートが全て終わったコーダ20小節ほどでオケをフルパワー・超速で一気に爆発させる。これで客席が盛り上がらないわけがない。
 
 結論。極めて個性的かつ魅力的な演奏だった。確かに初演当時の聴衆はこういう体験をしたのだろうな、と。ただ、この曲の芸術的精髄は1・2・3楽章にこそあり、と従来から祭り上げられている向きには否定とはいわないまでも敬遠したい演奏だったのかもしれないが。

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プロ野球独立リーグ・富山サンダーバーズ私設応援団トランペット吹き。クラシック音楽・コミック好きのライトヲタ。

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