極私的富山サンダーバーズ(他あれこれ)偏愛日記

私設応援団メンバーによる富山サンダーバーズファンブログ。他個人的な趣味の世界あり。

Entries

2/5 石川県立音楽堂 アンサンブル金沢定期

オーケストラ・アンサンブル金沢 第315回定期公演フィルハーモニー・シリーズ

指揮・ピアノ:ラルフ・ゴトーニ
合唱:オーケストラ・アンサンブル金沢合唱団

曲目:
 チマローザ/歌劇「秘密の結婚」序曲
 サッリネン/ヴァイオリン、ピアノ、管楽のための室内協奏曲 op.87
 ケルビーニ/レクイエム ハ短調


 昨年は同じくOEKの定期でフォーレのレクイエムを聴いた。ある意味で破格のレクイエムの方に先になじんでしまってたんだな、というのを今日一番感じた。

 いわゆるレクイエム、死者の為のミサ曲というのは、文字通り亡くなった人を送る、実も蓋も無く言えば「葬式の音楽」だ(亡くなったときだけとは限らないが。モーツァルトの没後200年に演奏されたりとか)。
 かなり偏見だが、葬式というのは亡くなった人のために執り行われるんじゃなく、残された人のために行われるものだ。近しい人を亡くした人が、亡くなった人が死後安らかに眠ることができる、と信じることでココロの平安を得る。そのためのセレモニー。そういう意味合いで受け取ってるので、フォーレのレクイエムがお気に入りだったりする。

 ところがキリスト教的な視点で見ると、フォーレのような「怒りの日」を含まないレクイエムは、当時破格だったことになる。今日聴いたケルビーニは正統な、伝統的な作品だろう。曲の合間に神父なり司祭なりの説教があればまさにそのままちゃんとしたミサになる感じ。

 全知全能の神に対する絶対的な畏れと敬い。全てを委ね心の平安を得たいという思い。根底にある「最後の審判」という自らはどうにも出来ない全否定に対する恐怖。

 今回のプログラムにラテン語の原詩と日本語対訳がきちんと載せられてて、初めて聴くということもあって丁寧に追いながら聴いていたんだが、そういうキリスト教徒が抱くであろう気持ちの揺れ動きや信仰心の発露のようなものがありありと感じ取れる、と不信心で罰当たりな僕でも感じられるような作品だったし、それを十二分に表現した見事な演奏だった。

 なんでこんな作品を知らなかったんかなぁ、と思わなくも無かったが、実際のところメジャーどころ?のレクイエムといえば、モーツァルト・ヴェルディ・フォーレあたりだろう。プログラムの曲目解説にもあったけど、発表当時このレクイエムの評価は傑作として名高かったのに、なぜ?思うに、あまりに正統的に過ぎるから、ではないだろうか。曲としては当然今聴いてもすばらしい。でも、破格なところがない。さっき書いたとおりフォーレにはそもそも「怒りの日」がない(ということは「最後の審判」のくだりを無視してるようなものだ)。ヴェルディは逆に「怒りの日」が(おそらく当時としては)派手すぎ・激しすぎだったろうし。それが今は魅力になってるんだから、皮肉なものだ。

 忘れられた、とまでは言わないがマイナー扱いに近いケルビーニのレクイエムだが、聴けば実に魅力的。収穫だった。

 今日の3曲はいずれも初めて聴く曲ばかりだった(サッリネンにいたっては日本初演だったらしい)ので、今回はレクイエムの話だけ。


スポンサーサイト

Comment

Comment_form

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

ご案内

カレンダー

07 | 2017/08 | 09
- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31 - -

プロフィール

kazuTbirds

Author:kazuTbirds
プロ野球独立リーグ・富山サンダーバーズ私設応援団トランペット吹き。クラシック音楽・コミック好きのライトヲタ。

フリーエリア

最新記事

右サイドメニュー

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR