極私的富山サンダーバーズ(他あれこれ)偏愛日記

私設応援団メンバーによる富山サンダーバーズファンブログ。他個人的な趣味の世界あり。

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コミックス新刊 3

・「大奥」第七巻 よしなが ふみ
 八代吉宗誕生から始まり、その第一巻終わりで吉宗が幕府の記録を読む形で第二巻で三代家光へ遡り、時系列を追ってたどり、この第七巻で再び吉宗に戻る。あたかも読者が吉宗とともに歴代の将軍をたどり、現在に一緒に戻ったような感覚…これは見事な構成。男女逆転、という根本を変えているわけだが、それを全く不自然に感じさせない構成・設定・ストーリーテリング。たまたま第一巻を手にとったときは単純に面白い!と思ったが、なんかとんでもない作品になってきた。
 
 いわゆる「江島生島」事件を扱う巻なんだが、江島(当然男)が、いいんだよなぁ。これが連載されてる雑誌はいわゆる少女誌(ターゲットはいくらか高め・マニアックめだろうが)なんだが、女性読者からはどう捉えられるんだろう。むさい・無骨な・不器用な・イケてない男(有能ではあるのだが)が、やっといい女から想われた。夜、一人で布団かぶって泣くわけだ、うれしくて。理解できないだろうな、というか全く共感できないんじゃなかろうか、女性からしたら。でも、これが男からしたら、僕のような不細工なコンプレックスの塊の男からしたら、泣けるんだ。いかにうれしくて、幸せだったか、切ないくらいに共感できる。自分にはたぶん訪れることがないだろう、その幸福感への憧憬をこめて。
 
 毎巻、様々な魅力的な人物像が、現れては、過ぎてゆく。たいていは、報われず、満たされず、まるで時に使い捨てられるように過去へ消えていく。でも、歴史というのはそういうものかもしれない。そういう有名無名の無数の人たちが作り出し、紡ぎ出されてきた、そして紡ぎ出されていくもの。史実とはかけ離れていても、この作品で描かれるのは「歴史」だ。作者の歴史へのアプローチ・捉え方は、極めて正統的なものと思われる。だからこそ、一番根っこのところは荒唐無稽であるはずなのに、全体を一貫して流れるものは、実に骨太だ。
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プロ野球独立リーグ・富山サンダーバーズ私設応援団トランペット吹き。クラシック音楽・コミック好きのライトヲタ。

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