極私的富山サンダーバーズ(他あれこれ)偏愛日記

私設応援団メンバーによる富山サンダーバーズファンブログ。他個人的な趣味の世界あり。

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6/8 石川県立音楽堂 アンサンブル金沢 第303回定期公演

第303回定期公演マイスター・シリーズ

日時:2011年6月8日(水)19:00開演(18:15開場)
会場:石川県立音楽堂コンサートホール

指揮:板倉康明
独奏:舘野泉(ピアノ)

曲目:
シェーンベルク:室内交響曲第1番ホ長調
吉松隆:左手のための協奏曲「ケフェウス・ノート」
  ( 休憩 )
リンドベルイ:ジュビリーズ
アダムズ:室内交響曲

 大の吉松ファンで、ほとんど今回の曲を聴きたいためだけに今年度の定期会員になったようなものだった。にしても、超がつくくらいマニアックなプロ。吉松作品も約2年前に初演されたばかりの未CD化の新曲だし(FMで録音を聴いたのみ)、他の作品は完全に初体験。

 シェーンベルク。以前サイトウキネンフェスで「グレの歌」聴いたときにも「トリスタンみたい」と思ったが、イメージよりも豊穣な響きがする。いわゆる明快な「メロディー」は読み取りにくいが、そこここでマーラーっぽい音のエコーが聞こえる。作品自体、マーラーの9番や未完の10番よりも前の作品なわけだが、10番のアダージョあたりより豊かなサウンドがしたりする。ただ、後の無調への萌芽も当然垣間見えるわけで、そのあたりのアンバランス、爛熟のロマン派音楽をブレークスルーしようとするあがき・きしみのような響きが、逆に魅力的。そろそろ、シェーンベルクを「古典」として聴けるのかも知れない(まあ、100年前の曲だから古いっちゃ古いけど)。

 後半の2曲…ごめんなさい。指揮者の方が曲間に簡単な解説はしてくれたけど、僕の耳が負けました。「リンドベルイの曲は吉松さんの作品と同じようなコードを多用してる」とか「アダムズの曲は構想時にたまたま聴いてたシェーンベルクの室内交響曲がエコーしてる」とか。でも、聴いてもさっぱりわかりませんでした。間違ってNHK-FMつけたら「ミュージック・トゥモロー」の実況やってて…みたいな感じ?シェーンベルクの響きはまだ「音楽的」だと思えたけど、実験を繰り返し時が経つに従いどんどん音楽を離れ「音響学的」な音の塊になってしまった…って感じ。まあ、リンドベルイ作品はアンサンブル・アンテルコンタンポランの委嘱作品だそうなので、まあこんな感じなんだろう。

 順序が逆になった。吉松隆の「ケフェウス・ノート」。今夜の演目で一番新しい曲なのに、一番聴きやすい、と感じることの出来る作品。掛け値なしに、美しい。ただ、甘くくどくならないのは、今夜の指揮者さんの趣味の賜物、と聴いた。結構あちこちでいろんな指揮者が振ってる(ソリストは館野さんだが)けど、きっと美しさ・きれいさを強調した演奏もあるだろう。そうするとやはり甘くなりがちになると思われるが、響きを整理し、楽想ごとのコントラストの違いをくっきりと際立たせ、全体の見通しをよくすることで、吉松作品が持つ透明な美しさを逆に鮮やかに描き出すことに成功してたと思う。見事だった。
 舘野さんのピアノについては、もうあれこれと言う事もあるまい。静謐な美しさとエモーショナルな躍動感が見事に同居した演奏。ただ、最低音の音圧・アタックがやや不足しているのか、オケの強奏に埋もれてしまっている、と感じられたところが一部あったが。アンコールのカッチーニのアヴェマリアも、以前NHKの生番組内で弾いたときはバタバタだったので心配してたが、杞憂だった。申し分なく美しかった。

 こうなると、OEKにはもっと吉松作品を取り上げてもらいたいなぁ。両手ピアノ(?)のための「メモ・フローラ」とか、交響曲第4番あたりなら、OEKの編成でも無理なく出来るはず。もっと言えば、吉松さんのコンポーザー・イン・レジデンス起用とか…まあ、ムリかな。池辺先生が県立音楽堂の芸術監督でいるかぎり。今日のプレトークでもイヤイヤ感丸見えでほとんど触れてなかったし(シェーンベルクの解説の熱っぽさと対照的だった)。

 さて、次回6/22のチケットも買った。これは今回よりはきっと一般のお客さん向けだろう。プロコフィエフ・ラヴェル・プーランク・ファリャ、あと渡辺俊幸作曲の2006年度OEK委嘱作品の再演。
 …あの、6月の定期2公演、こんなとんがった曲ばかり並べたプログラミングで大丈夫なの?個人的には好きだけれど。

 
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プロ野球独立リーグ・富山サンダーバーズ私設応援団トランペット吹き。クラシック音楽・コミック好きのライトヲタ。

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