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極私的富山サンダーバーズ(他あれこれ)偏愛日記

私設応援団メンバーによる富山サンダーバーズファンブログ。他個人的な趣味の世界あり。

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6/9 石川県立音楽堂 アンサンブル金沢 第402回定期公演

オーケストラ・アンサンブル金沢 第402回定期公演

 指揮:川瀬堅太郎
 語り:谷花音(系図)

 武満徹:波の盆
 武満徹:系図ー若い人たちのための音楽詩

 シューマン:交響曲第3番 変ホ長調「ライン」

 今年9月の来シーズン開始からの常任客演指揮者就任発表から初の川瀬くんOEK共演。挨拶がわり、といった感じ。前回はべリオ等現代作品が主だったが今回は川瀬くん自身かなり思い入れのある(開演前のプレトークでもそれは感じられた)勝負プロ。 前後半で全く違うアプローチを聴かせてくれた。

 武満は共に後期・晩年の美しさに寄った作品。前監督井上道義さんの最終公演アンコールが武満のワルツだったけれど、それとはまた違うとても緻密な音造り。
 「波の盆」はテレビドラマ劇伴からの組曲。どこか懐かしい「あ、昔ドラマのBGMってこんな感じだったよね 」美しいノスタルジア。
 「系図」は岩城宏之さんがOEK編成にあわせて編曲されたものとのこと(だから再演には作曲家ご遺族の許可が必要だったのだろう。岩城さんに武満さんが特別に編曲を許可したんだろうから)。これはとにかく谷花音ちゃんのナレーション。今年14歳にもなろうけれどあえて「ちゃん」と呼びたい。まだ幼さの残る声の響きと少しずつ大人になりつつある朗読技術との絶妙なバランス。一言で言うならまさに「瑞々しい」表現で、谷川俊太郎さんの生々しくゴツゴツした肌触りの生命力ある詩を提示する。人の営みの時間は皆に等しく等速で流れる。それぞれの過ごす時間軸とその物理的長さに違いがあるにしても。一方で、両親によって一方的にたった5年で絶ちきられてしまう生もあるのだけれど、と聴きながらふと思い出した。

 後半のシューマンは響きをふくよかにとったアプローチに変えてきた。前にも書いたけどこのオケでざっくり二通りのアプローチを聴かせる指揮者があって、響きを削ぎ落とし見通しをよくして大きめの室内楽のように聴かせるか、大編成に負けないようなふくよかさをオケから引き出してスケール感を出すか。個人的にはより後者の方が困難で井上前監督の公演でも後者的アプローチの方がより難しく感じることが多かったが。
 面白かったし、随所にマエストロのこの交響曲への思い入れを感じられる演奏ではあった。でも、まだまだ良くなる、伸びる余地ある演奏だと聴いた。それを未完成であったとネガティブにとるつもりはない。マエストロとこのオケの本格的な時間は始まったばかりなのだ。来シーズンから導入される前後期制の、それぞれ開幕戦?は川瀬くんが振る。このオケからマエストロへの期待度の高さのそれは表れだ。まずは9月定期、ハイドンの90番・モーツァルトのピアノ協奏曲20番・ベートーヴェンの5番という、このオケにとって超定番プロ。勝負どころだ。



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プロ野球独立リーグ・富山サンダーバーズ私設応援団トランペット吹き。クラシック音楽・コミック好きのライトヲタ。

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