極私的富山サンダーバーズ(他あれこれ)偏愛日記

私設応援団メンバーによる富山サンダーバーズファンブログ。他個人的な趣味の世界あり。

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4/7 石川県立音楽堂 アンサンブル金沢 第388回定期公演

オーケストラ・アンサンブル金沢 第388回定期公演 フィルハーモニーシリーズ

 指揮&チェンバロ:鈴木優人
 ヴァイオリン:木嶋真優

 J.S.バッハ:管弦楽組曲 第3番 ニ長調 BWV1068
 モーツァルト:ヴァイオリン協奏曲 第5番 イ長調 K.219 「トルコ風」
 ベートーヴェン:交響曲第2番 ニ長調 作品36

 僕は基本的に頭の構造・発想がシンプルに出来てるのでこういうざっくりした考え・言い方になるのだけれど。以前オノフリさんの演奏に接したときに感じたアプローチ、その曲が本来発表された当時、つまり最先端のエンターテイメントとして聴く人が感じた感覚を僕らに追体験してもらうという方向性の演奏だと今回は感じた。そういう意味で物凄く楽しかったし大成功だったと思う。

 チェンバロという楽器は面白いもので、編成のなかに入ったとたんに耳がバロックモードになる(笑)
 第2曲「エア」辺りはきっと「アダージョ・カラヤン」を期待する向きには素っ気なく感じたかもしれないけど、通奏低音に乗ってクールに緩やかにたゆたう弦は典雅そのもの。響きの厚化粧を剥ぎ取ったところにこの曲本来の美が提示される。
 惜しむらくは、完璧なピリオドで再現されるバッハの音の中ではモダントランペットではちょっとバランスが悪かったかな。バロックトランペットで聴いてみたかったところ。

 モーツァルトも「優雅でふわふわ・おっとりモーツァルト」を期待するとかなりの生々しさ・どぎつさに違和感を感じたところだろう。たぶんこの日のプログラムで一番聴衆の好き嫌いが別れた演奏では。
 第3楽章で全く違う性格の第2主題をいきなり優雅な第1主題の間にぶちこんで(こういう書き方が書き手の品性)来るあたりがこの曲本来のエンターテイメント性を象徴してると思うし、指揮者・ソリストのかなりのメリハリの効いた音楽造りが活きてたと思う。無論十二分に美しくもあったし。

 ベートーヴェン。ハイドンスタイルの枠を溢れ出ようとするベートーヴェンの個性のパワー・勢いをもれなく表現した、生命力に満ちた演奏。ここまではなんとか当時の聴衆もついてきただろうけど、きっとエロイカではかなり頭が?になったことだろうなと。
 ここまでの2曲でもそうだったが、特に緩徐楽章での指揮者の「タメ」が実にいい(聴きようによっては作為的と感じたかもしれないくらい)。曲を前後に揺らして生まれるグルーヴ感が心地いい。フィナーレはもうこのオケが室内オケ編成であることを忘れるくらいの破壊力・推進力。いい。ホントにいい。

 ただ、この日の演奏がこの組み合わせが提示できる最上級の演奏あった、とは思わない。細かい部分での詰めが甘い。例えばベートーヴェンの3楽章で3連符音型を各パートが受け渡す訳だが、ヴァイオリンパートのなかだけでもその音型がばらつく。そういう部分が全体の音像のぼやけになる。もっとクリアな演奏にできるはず。それが時間的制約のせいなのか指揮者自身のオケに対する「絞りかた」のせいなのかはわからないけど。だから、もっと高みに届いた演奏を聴かせてくれる可能性を秘めている組み合わせだと思いたい。

 にしても、OEK で聴いた山田和樹、川瀬健太郎、そしてこの日の鈴木優人と、ほぼ同年代の指揮者たち、彼等がこの先どのくらいの演奏を聴かせてくれることになるのか。ホントに末恐ろしいし、この上なく楽しみ。てかこの3人のうち誰か、将来OEK のシェフになってください。お願いします。


 
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プロ野球独立リーグ・富山サンダーバーズ私設応援団トランペット吹き。クラシック音楽・コミック好きのライトヲタ。

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