極私的富山サンダーバーズ(他あれこれ)偏愛日記

私設応援団メンバーによる富山サンダーバーズファンブログ。他個人的な趣味の世界あり。

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6/2 石川県立音楽堂 アンサンブル金沢 第377回定期公演

オーケストラ・アンサンブル金沢 第377回定期公演 フィルハーモニー・シリーズ

 指揮:川瀬賢太郎
 ヴァイオリン:山根一仁
 ゲスト・コンサートマスター:荒井英治

 一柳 慧:交響曲第10番-さまざまな思い出の中に-(世界初演)
 ブルッフ:スコットランド幻想曲
 ベリオ:シューベルト-レンダリング

 指揮の川瀬くんは、昨シーズンの名フィル定期でバーンスタインのエレミアをすさまじい出来で聴かせてくれて以来の推し。フレキシビリティが高くレスポンスのいいOEKデビューということで期待して迎えたこの公演。

 一柳さんの新作。正直硬かった。安全運転で全うした、という印象。さすがに作曲者御前演奏世界初演というのはこうなってしまうのか、という感じ。古くからのOEK定期会員なら一柳作品をもう何度も聴いているのだろうけれど僕は生では初めてだった。岩城宏之さんとの様々な思い出を込めた、ということなので何度も繰り返されたモードに刷り込まれていたのかな、とは思ったし、込められた熱量もハンパなかったとは思うが、それ以上の感慨を得るものではなかった。

 あとの2曲は「さあ好きにしていいぞ」的躍動感にあふれた演奏。

 ブルッフ。かつてハイフェッツとかの名人芸を堪能する作品を二十歳そこそこのイケメンヴァイオリニストが自由自在に闊達に弾きまくる。特に3楽章の変奏はもうため息モノの超絶技巧。それに最初から最後までリンクしたかのように呼吸をあわせ、30歳ちょい過ぎの若手指揮者がオケを制御化において音楽をドライブする。ともに鮮やか!の一言。

 ベリオ。シューベルトの最晩年(といっても30歳そこそこ)未完の交響曲を補筆して仕上げた…という触れ込みの作品なのだが、なんというか、シューベルト風ベリオというかベリオ風シューベルトというか…。
 冒頭普通にシューベルトの交響曲が始まって(グレートっぽいフレーズ)、でも油断してるとまっすぐ歩いてるのになぜかふっと目眩をもよおすようにあるはずのない音が紛れ込んで、細胞分裂のように増殖してあっという間にカオスとなる(シューベルトの時代にディヴィジだのクラスタードローンだのありえんだろう笑)。でもその混沌の中にシューベルトの欠片がふっと浮かんで、そこにすべての音が集約されて再びシューベルトの音に戻る。でもしばらく油断して聴いてたらまた…。全体には、想像してたよりも聴きやすかった。セクエンツァあたりの感じを想像してたら、ということだけど。プログラムによると1990年の作品ということなので、ベリオ自身の晩年の作品なので攻撃性が適度に薄れいい感じのサウンドに収斂してたということなのかも。
 ここでも指揮者のいいお仕事。特にベリオパート?の複雑なリズム・サウンドをすっきりと腑分けした上で、でも所々押し気味にねばっこくフレーズを歌わせて音楽を推進させる。シューベルト寄りを期待する旨には幾分元気が良すぎて(「枯れた」感じなど欠片もない)響いたかもしれないけど。ブルッフもそうだったが、オケの能力がホントに相変わらず高い。これだけ自分の要求にきっちりハイレベルな回答をもらえたら、きっと指揮していても楽しかったことだろう(と聴こえた。本人がどう思ったかは知る由もないが)。

 個人的に5/21(群響)5/29(東響)6/2(OEK)と二週間ほどの間に3つの異なるオケのコンサートを聴くことになったわけだけど、残念ながらこの日が一番不入りだった。まあプログラムを考えればやむを得ないところではあるけど。でも、ブルッフとベリオの愉しくハイレベルな演奏を聴いて、もっと大勢の人が聴いていたらよかったのに、と素直に思った。このオケで、このホールで、こういう曲を普通に聴けることがいかにすごいことか。特に高崎の皆さんには一度でいいから県立音楽堂のOEK定期を体験してもらいたいと思う。ここのホルンでも少なくとも群響よりずっと上手いです。


 
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プロ野球独立リーグ・富山サンダーバーズ私設応援団トランペット吹き。クラシック音楽・コミック好きのライトヲタ。

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