極私的富山サンダーバーズ(他あれこれ)偏愛日記

私設応援団メンバーによる富山サンダーバーズファンブログ。他個人的な趣味の世界あり。

Entries

3/16 石川県立音楽堂 アンサンブル金沢 第374回定期公演

オーケストラ・アンサンブル金沢 第374回定期公演フィルハーモニーシリーズ
井上道義 指揮
 マリオ・ブルネロ チェロ

 武満徹: ノスタルジア ーアンドレイ・タルコフスキーの追憶にー
 シューマン: チェロ協奏曲 イ短調 作品129
 ベートーヴェン: 交響曲 第3番 変ホ長調「英雄」作品55

 今回のプログラムノートに、今回のメインテーマが「追憶」であると書いてあった。まあ追憶というか、1曲目の「ノスタルジア」という言葉がはまってる気がした。

 武満。相変わらずのOEK弦楽セクションの美音全開。名フィル・京響と立て続けに聴いたけど、OEKの弦の美しさ・透明感はもう別次元だ(もちろん名フィルも京響も上手いのだけど)。ひんやりした手触りの透明な響きの弦に寄り添われて揺れてたゆたうコンミス・ヤングさんのソロヴァイオリンの音は、確かにこれ以上なくキンっとした冷たいノスタルジック。

 シューマン。決して派手でも華やかでもないんだけど、どこか温かで懐かしいような、でもどこか寂しさも漂う音楽が紡がれる。ピアノやヴァイオリンほどには聴く機会に恵まれないけど、これまで聴いた中で最上級のチェロコン。ねっとりとした質感のある、でも軽やかで鮮やかなソロは見事の一言。この曲はこのくらいソロ・オケともに質が伴わないと演奏のレベルが保てなさそうな、ただ演奏すればその効果が出る、というたぐいの曲ではなさそう。そういう意味で難曲な気がした。

 ベートーヴェン。エロイカをOEKで聴くのは無論これが初めてではないけれど、これだけ新鮮で快活で生気にあふれた演奏を提示されたらもうそれだけでわくわくしてしまう。重厚で大上段に振りかぶったエロイカ、ではなかったけど、止まってしまうかと思ったぐらい思い切りテンポを落とした2楽章、メリハリくっきり畳みかけるようなフィナーレまで、オーソドックスなレパートリーをここまで料理した、まさにマエストロ井上の面目躍如!という感じ。
 ただ。一番聴かせどころのはずのホルンに、あまりに無造作なミスが目立ったのは残念。オーボエも所々に不安定。全パートの隅々まですっきり見通せる演奏になった代わりに、このオケの泣き所もあからさまになってしまった感。

 ところで。先のブログにも書いたけど、京響定期のプレトークで指揮の高関さんが「ベートーヴェン的なものをとことんまで突き詰めて書かれたのがマーラーの交響曲第6番」と言っていらしたのを、今日のエロイカを聴いて自分の中でストンと腑に落ちた気がした。
 ベートーヴェンが当時盛り込めるだけのアイディアを盛り込んだ、それまでのハイドン的作風を一気に飛び越えた革新的交響曲としてのエロイカ。そしてその後の交響曲の一つの鋳型になったこの曲のスタイルを維持しながらあらん限りの手練手管を盛り込んで、崩壊寸前で凝結したマーラーの6番。確かに、マーラーはベートーヴェンの系譜の一人なのだ、と実感できた。まあ、今晩の演奏会とは関係ない話だろうけど。






 

 
スポンサーサイト

Comment

Comment_form

管理者のみ表示。 | 非公開コメント投稿可能です。

ご案内

カレンダー

10 | 2017/11 | 12
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 - -

プロフィール

kazuTbirds

Author:kazuTbirds
プロ野球独立リーグ・富山サンダーバーズ私設応援団トランペット吹き。クラシック音楽・コミック好きのライトヲタ。

フリーエリア

最新記事

右サイドメニュー

検索フォーム

ブロとも申請フォーム

QRコード

QR