極私的富山サンダーバーズ(他あれこれ)偏愛日記

私設応援団メンバーによる富山サンダーバーズファンブログ。他個人的な趣味の世界あり。

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3/13 京都コンサートホール 京響第599回定期公演

京都市交響楽団 第599回定期演奏会

 指揮:高関 健

 マーラー:交響曲第6番イ短調「悲劇的」

 マーラーの交響曲を生で聞く、というのは僕らのような田舎住まいだと結構ハードルが高い。とにかく大編成で地方公演が望めず、常設のフルオーケストラがないと困難。東京とかだと年に1回くらいどこかがツィクルス(全曲演奏会)やってたりするわけだけど。
 僕がこれまで聴いたことがあったのは1・4・5番、ここまではまだ比較的編成が手ごろで演奏機会が多いもの、それに以前OEK・新日フィル合同で金沢・富山でやった3番。それだけ。だから、今回前日名古屋でオール・ラフマニノフ翌京都で6番が聴けるスケジュールが組めるとわかったときはまさに「万難を排し」臨むことに。

 当然といえば当然なんだけど、部屋でオーディオで聴くのと生演奏で聴くのとでは全く違うわけだけど、今回のそれはもう、極めつけに強烈な「一撃」であった。

 陰と陽、鬱と躁、さまざまな表現で心情・感情を前後左右すべての方向に揺さぶる圧倒的な音楽密度。そしてとどめを刺すかのような、これ聴いて心臓発作でも起こさないのか?くらいの致命的なフィナーレ。それは、ドイツ・オーストリア系の音楽の全てのエッセンスがこれでもかとつぎ込まれ、あふれかえって崩壊する寸前で奇跡のように最高の姿で造形され提示された究極の「音楽」。とにかく、圧倒された、されっぱなしだった。

 座った席が前から2列目でコンサートマスターが目の前、というところだったので確かに最上のバランスで聴けたとは間違っても言えない席だった。でも逆にコンマス(今回はゲストコンマス・東フィルの荒井英治さんだった)の「お仕事」が間近で見られたのは素敵な体験だった。指揮者とともにオーケストラの音を共同作業で作る、というのはこういうことなんだとヴィジュアル的に再認識した。

 指揮者の高関さんの「凄み」のこもった音楽づくりをこれでもかと感じられた演奏だったわけだけど、実は開演前のプレトークも楽しかった、というかためになった。特に、マーラーの5・6・7番という声楽の入らない純器楽の3連作において、5番はバッハの手法を突き詰めた作法、6番はベートーヴェン的交響曲をとことんまで突き詰めたもの、7番はドビュッシーやR.シュトラウスのような表現主義的手法を交響曲に持ち込んで作りこんだもの、という比較の件。まさにその通りの当日の演奏。だからマーラーから先は崩壊・分解していわゆる12音技法などへ進んでいくランドマークになったんだな、と納得できた。

 ここからは雑感。

 さっきコンサートマスターのお仕事と書いたけど、面白かったのは荒井さんが1楽章終わったところでチラチラ客席を見てたこと。どうやら遅れて入場したお客さんの様子(席に座ったかどうか、みたいな)をチェックしてたみたい。高関さんとの「どう?」「もうちょっと待って」「もういいかな?」「そろそろですかね」「じゃあ、いきましょうか」みたいな小声のやりとりまで聞けた。もちろんそんなこと気にもしないでマイペースで演奏する指揮者・オケもいるんだろうけど。好感。

 年度末ということで、退団される奏者の方がお二人(Fl、Hr)いらして、特にFl首席の方が定年退団だったよう。で、同僚のFlパートの女性3人が花束を渡してた。で皆ボロボロに泣いてるわけです。なんか、高校卒業する大好きな先輩にお別れする後輩JK的なノリを見られた気がして(失礼!)なんかほほえましかった。

 この曲を知ってる人には自明のことなんだけど、フィナーレに2回(というか2「撃」)ハンマーが入る。ハンマーといっても金属ではなくいわゆる両手使いの大きな木槌を思いっきり振り下ろして床に置いた木製の台をぶったたくという、すでにパーカッションではないだろうそれは!という「楽器」。これはオーディオ再生はムリだわ。手持ちの再生装置で一番まともな再生ができるソフト(ちなみにロリン・マゼール指揮ロイヤル・コンセルトヘボウのブルーレイ)でも大き目・硬めのバスドラムくらいの音しかしない(再生装置がショボいから、というのはかなり正解。残念ながら)。あのホール全体の床が震えるような音は、まさに生ならではだろう。

 さて、来シーズンの京響定期のラストを飾るのも実はマーラー、しかも最大編成を要する8番!これはもう、聴きに行かなきゃいかんでしょ!


 
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プロ野球独立リーグ・富山サンダーバーズ私設応援団トランペット吹き。クラシック音楽・コミック好きのライトヲタ。

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